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不規則な生活こそ美容の大敵②

また、食事から摂った脂肪が脂肪細胞にため込まれ始めると、「レプチン」が脂肪細胞から分泌されます。このホルモンが発信するシグナルが、脳の目の奥にある「視交叉上核」にある「満腹中枢」に働きかけて、「お腹いっぱい」だと感じるのです。ところが、食べ過ぎが続いたり、夜遅くに食べる悪い習慣を続けていくと、脂肪細胞に脂肪がたまり続け、脂肪細胞の一つ一つが肥大化していきます。そして肥大化、大型化した脂肪細胞からは、食欲を抑えるホルモン、レプチンの分泌が減ってしまうのです。私たちの体に体内時計があるのはご存知だと思います。

体内時計は、大きく分けて2種類。まず脳内、場所としては日の奥にある視交叉上核にある「主時計」と脂肪細胞など全身の細胞に存在する「末梢時計」があります。細胞の一つ一つに時計がついているなんて、驚きです。脳の主時計は、光の刺激によって、体内の細胞一つ一つにある末梢時計にシグナルを送り、体を「昼モード」や「お休みモード」に調節しています。つまり視交叉上核にある主時計として働く体内時計は、体全体の指揮者みたいなものです。

一方、脂肪細胞は、オーケストラの中でもかなり音が大きい、打楽器奏者のようなものだと考えてください。指揮者がいくら指揮棒を振っても、打楽器が指揮者の言うことを聞かずに、大きな音を立てて暴走すれば、オーケストラはめちゃくちゃなリズムとメロディーになってしまいます。肥満した体に付いた脂肪細胞は、暴れ太鼓のように体のリズムを乱して、脳の主時計までも狂わせてしまうのです。肥満は顔のたるみやシワをつくり出す美容の敵でもあります。体内時計をしっかり働かせるためにも、規則正しい生活を送りましょう。

不規則な生活こそ美容の大敵①

お正月休みやゴールデンウイークなどの長期休暇の後には、疲れがどっと出ます。長期休暇中の不規則な生活は、体内時計を乱してしまい、なかなか痩せられない肥満に導く可能性があります。同じ量を食べているのになぜか太ってしまう。この原因には「時間」が関係しているのです。つまり、肥満を予防・解消するためには、「何を食べるか」に注意するだけでなく、「いつ食べるか」に十分注意をする必要があるのです。ある実験で、「ピーマル1」という時計遺伝子がなく、体内時計が狂って正常に作動しないマウスは、正常なマウスと同じ量のエサを食べているのにもかかわらず、肥満になることが明らかになっています。

さらに正常なマウスは規則正しく食事をしている一方で、体内時計が働かないマウスは、寝ているべき時間にエサを食べるなどして、食べる時間が不規則でした。つまり生活リズム、特に食事の時間の乱れで、同じカロリーのエサを食べていても、肥満になってしまう危険性を指摘しました。このメカニズムには脂肪細胞にある「ピーマル1」という時計遺伝子と、脂肪細胞から分泌される「レプチン」という食欲を抑制する働きを持つホルモンが関係しているのです。

ピーマル1は、脂肪細胞の中で脂肪をためこむ働きをするタンパク質です。ヒトの場合、夜暗くなると増え、朝明るくなると減る性質を持っています。私たちの体のリズムをつくるのに関係しているため、「時計遺伝子」と呼ばれています。夜食を食べると太りやすいのは、夜暗くなるとピーマル1の分泌が増え、食事から摂った脂肪を脂肪細胞にため込もうと一生懸命働いてしまうからだったのです。

美容界で注目の「酵素」とは

美容界で注目の「酵素」にも実は腸内細菌が関係しています。腸内細菌自身が「酵素」をつくり出して、食べ物を分解し、エネルギー源に変える働きも持っているのです。特に食物繊維や海藻は、腸内細菌がつくる酵素によって分解され、エネルギー源になり、健康な便をつくるもとになります。つまり無理に酵素ジュースや酵素サプリを摂らなくても、腸内細菌が元気なら、必要な酵素はつくられていくのです。便秘気味、下痢気味という人は、腸内細菌の状態が悪いのかもしれません。実は、快便を司っているのも腸内細菌なのです。大腸は消化吸収がほぼ終了した食べ物の残りかすがスムーズに排出されるように便をつくるところでもあります。

腸内細菌は、残りかすが腹の中で腐って有害物質をつくり出したりしないように、腸の中を健康な状態に保ちつつ、さらには「蠕動(ぜんどう)運動」という腸の動きを活発にしながら、キレイに排泄されるように「酵素」で分解していい便をつくります。腸内細菌は体に必要なビタミンやホルモンをつくり出してくれることもわかっています。特に甘いデザートなどでオーバー気味の糖を代謝分解したり、脂っこい食事でとり過ぎたコレステロールを代謝して体に必要なホルモンをつくりだしてくれます。

最新の研究で明らかになったことは、脂っこい食事、甘いお菓子、ジュース、ジャンクフードなどばかり食べていると、それを好む腸内細菌がお腹の中を占拠して、その腸内細菌が腸の近くにある迷走神経という神経にサインを送り、脳に「もっと脂っこい食事を食べろ」「もっと甘いものを食べろ」と指令を出してしまうために、悪い食生活のスパイラルができ上がってしまうのです。つまり、悪い食生活を送っていると、悪い食生活を好む腸内細菌がすみついて、あなたの食の好みまで腸内細菌にコントロールされて、どんどん悪い食生活がエスカレートしていくというのです。腸内細菌の働きを悪化させる原因は、ストレス、不健康な食生活、抗生物質などの薬、疲労、睡眠不足。そして年齢を重ねるごとに腸内細菌の働きも衰えていきます。

腸内細菌の働きが衰えたままの状態が続くと、便秘、下痢、肌荒れ、ニキビ、じんましん、お腹の張り、臭いおなら、体臭などを引き起こし、風邪や感染症などを起こしやすくなります。腸内細菌の働きを高めるには、まず腸内細菌にとって有用な仲間になる「乳酸菌」を摂り、乳酸菌のエサになる食物繊維が豊富な野菜、果物、豆類をたくさん摂り、3度の食事をバランスよく食べて、よく動くことを心がけます。乳酸菌は、ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬け物、みそ、しようゆなどの発酵食品に含まれていますし、乳酸菌のサプリメントなども腸内細菌の味方になりますので、心がければ手軽に取り入れることができます。

腸内細菌で美しい細胞づくりをサポート

私たちの肌の細胞はおよそ28~54日程度で寿命を迎え、新しい細胞と入れ替わります。寿命を迎えた細胞は、線維芽細胞が出すサインで酵素が働き出し、この酵素によって、古い細胞が細かく分解され、体外に排出しやすい形になります。赤ちゃんのうちは、古い細胞を処理する酵素を使わずに、どんどん新しい細胞を生み出して、細胞を増やしていきます。しかし年齢とともに線維芽細胞の働きが悪くなると、細胞を生み出す力も、古い細胞を処理する力も弱くなります。このため古い細胞がいつまでも肌に残って、くすみやたるみ、シワなどの肌老化を引き起こします。

古い細胞を捨てるという仕事もとても大切なのです。そのためにも、肌の幹細胞の働きを高める必要があり、幹細胞美容が注目されているのです。体全体の代謝を考えると、運動で汗を流し、快便で腸の中をキレイに準えておくことが重要です。乳酸菌飲料や乳酸菌サプリなどを取り入れて、腸内環境を整えることも、美肌づくりには欠かせません。腸内細菌は、腹の中にすむ微生物(常在細菌)のこと。実は皮膚や口の中など、体全体に微生物はすみついています。私たちの体にすみついている微生物の最も重要な役割は、新たに侵入しようという細菌やウイルスをチェックして、体にダメージを及ぼすものは排除しようとしてくれます。

特に口から食べ物という異物を毎日たくさん摂り入れて、消化吸収している腸は、腐らた食べ物や体に害を与える食べ物、食べ物にくっついた毒やウイルス、有害物質などを排除するための関所として、守りを固める重要なポイントです。そこでせっせと働いているのが腸内細菌なのです。お腹(腸)の中でウイルスや細菌、有害物質をチェックして感染症や病気にならないように闘ってくれる腸内細菌の量は約1・5キログラム、種類は500~1000種類、数でいうと500~1000兆個。ヒトの体は60兆個の細胞でできているので、細胞の10倍以上の腸内細菌が私たちの体(腸)の中にいるのです。

「ヒトは微生物と共存共栄している」と言われるのも無理はありません。腸内細菌には感染防御以外の役割もたくさんあります。まず「腸内細菌で免疫力を高める」と言いますが、それは腸内細菌がお腹の中に侵入した悪者を察知して、さらなる攻撃をする必要があれば、免疫系の細胞にサインを出して応援を頼むような働きをしています。もし腸内細菌が先に悪者のチェックをしなければ、免疫系の細胞が過剰な攻撃をしてしまい、アレルギー反応や私たち自身の体を傷つけてしまう自己免疫疾患などに陥ってしまう危険性があります。

細胞を老化させないための食習慣

食養生と言いますが、食べ物は、新しい細胞をつくるためのタンパク質を供給する供給源ですから、疎かにしてはいけないアンチエイジングのための大切な要素です。あなたがもしジャンクフード、お菓子、ジュース、インスタント食品ばかり食べていれば、あなたの体はジャンクフードやインスタント食品からできた細胞で構成されてしまうのです。そんな不健康な食事でできた細胞まみれの体になったら、10代でも20代でも、疲れやすく、病気ばかりして、髪が痩せたり、肌が荒れたり、老けを感じたりするはずです。

アンチエイジングには、60兆個の細胞を健康でキレイな状態に保つことが最も重要で、それを維持するためには、食事がとても大切です。シンプルに説明すると、細胞の原料になる良質のタンパク質(肉・魚)、タンパク質の分解や合成に必要なビタミン・ミネラル(野菜・果物)、老廃物を排出するための食物繊維(野菜・果物)、ホルモンや体の調子を整える脂質(魚・ナッツ類)、細胞の傷を修復する抗酸化物質(野菜・果物)などを、体調に合わせてバランスよく食べることです。注意しているのは 「精白した食品」には手を出さないようにしています。

ご飯は白米より玄米、パンやパスタも全粒粉のもの、白い砂糖や精製塩は使わずに、黒い砂糖や自然塩を使う。また、レモン、すだち、ゆず、みかん、しようが、にんにく、ワサビ、大葉、山椒、トウガラシ、コリアンダー、ゴマ、パプリカ、コショウなど、さまざまな香辛料やハーブ、フルーツなどを料理に使うことです。薬味や香辛料など味、香り、色が濃い植物には、フィトケミカルといって、野菜が自分の身を守るための強力な抗酸化成分が含まれています。井物、みそ汁、麺類など、薬味をたっぶりかけようと思えば簡単にできるメニューもいっばいありますから、ぜひ実践してください。